坐骨神経痛の選手
顔見知りのボート選手が坐骨神経痛で痺れが出ている、との事でテーピング。
ヘルニアの疑いも多少あるが、整形外科テストでは完全な陽性は出なかったので、
仮性ヘルニアの可能性もあります。
ここでよく誤解されるのは、ヘルニアがあると必ず坐骨神経痛が出るのか、という点です。
頚椎にしろ、腰椎にしろ、ヘルニアがあるからと言って必ず痺れが出る訳ではありません。
ヘルニアが見つかっても痺れその他の症状が全く出ない方も結構おられます。
神経を圧迫しない限りそんなに問題はないのです。
そして、神経が圧迫されている場合も、圧迫されている部分にテーピングで
隙間を作ってあげれば楽になります。
また、手や足など末梢まで痺れ(特にピリピリした痺れ)が出る場合、
その多くはその途中にある筋肉の機能低下も原因の一つとして挙げられます。
皮膚も突っ張って動きが悪くなっています。
このボート選手の場合は、痺れの出ている側の下肢のインナーマッスルが
気の毒なぐらい機能低下をしていました。
原因の一つとして、ストレッチングがあります。
ストレッチングで筋肉を伸ばす、
特に機能低下を起こしている筋肉を無理して伸ばしてしまうと収縮力を失います。
だから動かそうとしても本来収縮しなければいけない筋肉が働かず、
余計に他の部分に負担を掛け、痺れや痛みが増すという悪循環に陥ります。
彼もテーピングや痺れや痛みはかなり軽減しましたが、
ストレッチングをしばらくやめ筋肉の収縮力を取り戻すエクササイズをしなければ
完治するには時間が掛かる気がします。
これは肉体的な問題もありますが、イメージ(脳)の問題でもあるのです。